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プロフィール
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5884
年齢:
58
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性別:
非公開
誕生日:
1958/08/04
職業:
人間
趣味:
ワイン
うさぎ
日替りマリーやん
by あるある健康
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りばーし


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ジンバブエの列車事故で緑川が急死して一年がたった。
町内会長として人望が厚かったこともあり、一周忌はマンションの集会所で盛大に行われたのだった。

あのおぞましい事故から一年。和子は今でもたまに緑川の執拗なセックスを思い出し
そのたびにやるせない気持ちになってしまうのだった。そしてほてった体をもてあましていた。
とつぜん打たれた不倫関係の終止符。ただひとり残されてしまった和子は、悲しみに浸ることさえも許されないのだった。
団地の行事があるたび、いつも誘ってきた緑川の体臭を思い出す。
そして、同時に思い出すのは葬儀の際に、泣くまい泣くまいと気丈に振舞っていた長男、慎也の姿。
それとは反対に赤ん坊のように泣きじゃくって悲しみを放出されていたいた次男の直也。
二人の若々しい肉体との初々しいセックスの思い出もまた、和子の胸を苦しめるのだった。

その午後、和子は家でひとり、編み物をしていた。
実は和子に編み物を教えたのは緑川だった。とても手先が器用な緑川は、ニットの王子様としてその世界では少し名の知れた男だったのだ。
まるで魔法のように緑川の指先からセーターやマフラーが生み出されていくのを和子はうっとりして見ていたのだ。
そしてまた、その繊細な指先でねっとりとしたしつこいセックスを繰り広げていたのだった。

「緑川さん・・・・・。」

和子が深いため息をついたその時、玄関のチャイムが鳴った。

「・・・はい?」
ドアを開けると、そこに立っていたのは、緑川の三男、昌也だった。
「あら、昌也くん」
「遠藤さんこんにちは。父の一周忌ではお世話になりました。」
そう言うと昌也は深く頭を下げた。

今年高校3年生になる昌也は、緑川に似て手先が器用で、緑川の後を継げるくらいの、ニットの天才であり
そしてピアノとスケボーが得意な優等生で東大を目指しているとの噂だった。
葬儀の際も一周忌の際も、まだこの団地に残る昌也はとても甲斐甲斐しく皆に気をつかっていて
すばらしい息子だと団地の中でも評判だったのだ。
顔も緑川にとてもよく似ていて、昌也と目が合った和子はドキッっとしてしまった。
「どうぞ、あがっていって。」

お茶を少しだけ飲むと、昌也は言った。
「あの・・・・実は、父の持ち物を整理していたら・・・見つかったものがあって・・・」
「何かしら。」
昌也はそういうと、カバンからそれを出した。

それは、マフラーだった。
和子の好きな紫に、黄色の柄がついている。
「これ、見てください」
昌也はそういうと、マフラーを広げた。

「アッ・・・・・。」
それを見て和子は思わず息を飲んだ。

広げたマフラーには

「KAZUKO・E」

なんとそのマフラーには、大きく和子の名前が編みこんであったのだ。
そして、四隅にはピンク色でハートがあしらってある。

「これは・・・・私の・・・・。」
「そうですよね、遠藤さん、和子さんですよね。」

和子の目から、涙が溢れてきた。
私の為に、KAZUKOとマフラーに!!しかも大好きな紫色!!
「父はきっと・・・遠藤さんのことが・・・・」
昌也はそういうと、言葉を詰まらせた。

和子の涙は止まらなかった。思わず、昌也の胸に飛び込んで、そして泣いたのだった。
そして、和子を昌也は優しく抱きしめた。
昌也君・・・・あの人と同じ匂いがする・・・・・。
一気に悲しみがあふれ出してとまらなかった。

そして昌也の胸でひとしきり泣いた和子は、昌也に語りかけた。
「昌也君、お父さんによく似てるわ。」
「遠藤さん、僕も、実は見てもらいたいものがあって・・・」
そういうと、昌也は、ダッフル・コートを脱いだ。

「アッ」

昌也は紫色のセーターをきていた。そして、胸には

「KAZUKO・E」

背中には大きなハートが描かれていた。
「私の・・・・名前・・・・。」

「僕、がんばって編んだんです」
「昌也君・・・・・。」
「僕がお父さんの代わりになります。それじゃだめですか。」
「昌也君!!!」

まるで引き寄せられるように、和子は昌也の唇に吸い付いた。
熱いキッスをかわすと、ていねいに昌也の紫のセーターを脱がせた。
そこには緑川によく似た、桜色の乳首があった。
「遠藤さん・・・・僕ずっと・・・・好きだったんです・・・。」
「和子って呼んでちょうだいな。」
「アアッ・・・和子・・・」

乳首を激しく責めたてながら、和子は昌也のジーンズにそっと触れた。
緑川によく似た、大きなふくらみがそこにはあった。
「大きい・・・・。」
たまらずにジーンズとブリーフを剥ぎ取ると、和子は夢中でむしゃぶりついた。
昌也の目からも、一筋の涙。
父が急死してから、あまりのショックに一度も涙を流していなかった昌也は、このときやっと人間らしさを取り戻したのだった。


それから20年の時が流れた。
テレビの編み物講座に、時折出演している「ニットの王様・緑川昌也」の笑顔を見るたびに、和子はあの紫色のセーターとマフラーをを衣装ケースから取り出し

「KAZUKO・E」

の愛情溢れる文字を確認し、そっと抱きしめるのだった。

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